新しい音楽の創造を推進し、聴衆にも広くアピールする新鮮な作品の誕生を期待して、本コンクールを設立しました。第2回目の募集となります今回はA部門に25作品、B部門に18作品と多くの応募をいただきました。
平成24年10月12日~16日にかけて行われた譜面審査(審査委員長 小嶋貴文)により、本選会での演奏作品(入選作品)を決定いたしましたので、入選者と入選作品名をお知らせいたします。
本学にとって初の作曲コンクールとなった洗足現代音楽作曲コンクール(第1回)は、本年4月に本選会が行われ、受賞作品が決まったのはまだ記憶に新しい。多くの力作を実際の音として聴くことができたことは大変有意義であり、また新しい音楽の普及へとつながることを期待したい。第2回目となる今回は10月1日に募集を締め切ったが、A、B両部門に合わせて43作品と多くの応募をいただいた。まずはこの場を借りてお礼申し上げたい。
平成24年10月12日(金)~16日(火)にかけて譜面審査を行った。審査員は事前に匿名のスコアを閲覧できる時間が与えられ、審査会は議論を中心に行った。
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A部門の審査は全25作品の応募があり、多くの力作が並べられた。まずピアノを含む作品やハープを含む作品など本学の指定する編成と異なるものが見られたので、これらについて議論した。本コンクールは後の再演等の事情も考慮して編成を定めているため、力作ながらも本コンクール指定の編成に合致しない作品に関しては、今回選出を見送った。 続いて審査員がそれぞれの作品へ得点を付けたものを集計しその結果に基づいて議論を行った。得点順に並べ作品ごとに議論し、音楽面や技術面で審査員から様々な意見が聞かれた。オーケストラと一口に言っても様々な編成が試みが見られており、それらの作品に対しオーケストラ作品として評価して良いかどうかなど活発な議論が行われた。最終的に4作品が選出されることとなったが、僅差で惜しくも本選会に選出されなかった作品もあり、是非次回に期待したい。
B部門は18作品の応募があり、こちらも力作が揃った。編成で問題があるとされた作品は1作品のみであり、様々な音楽が見受けられた。A部門同様に審査員はスコアを事前に閲覧することができ、それぞれの作品に得点を付けた。その集計結果に基づいて議論を行い、得点順に入選を議論した。得点上では高得点を得たが演奏上の問題が指摘された作品があり、これに関して多くの時間を割いて議論した。審査員のうち3名は打楽器奏者であり、演奏面に関して様々な角度から有意義な意見が聞かれた。結果として、演奏困難との判断がなされて入選作品とならなかった作品もあった。この他にも惜しくも入選とならなかった作品はあったが、本コンクール外で演奏の機会に恵まれることを期待したい。
以上のように本選会への選出が行われたが、続く演奏審査での実際の響きが楽しみである。
本コンクールが新しい音楽作品の創造、普及の場となり、音楽文化発展の一翼を担うことを期待するとともに、審査委員長としてその責任を全うしたいと思う。
平成24年11月1日
審査委員長 小嶋貴文
会場:洗足学園 前田ホール 両日ともに入場無料(USTREAMで中継予定)
A部門 2013年4月17日(水)
B部門 2013年4月18日(木)
A部門 第1位 100万円 第2位 30万円 第3位 10万円
B部門 第1位 40万円 第2位 20万円 第3位 10万円
洗足賞 本選会での聴衆の評価により、洗足賞(総額20万円)を贈ります。
各部門の第1位受賞作品は、後に洗足学園が主催するコンサートで演奏します。
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